本作のメインプロットを牽引する最大の牽引力は、やはり「黒ずくめの組織」との暗闘だ。とりわけFBI捜査官の赤井秀一と、公安警察・降谷零(安室透/バーボン)という二大人気キャラクターが交錯するエピソード群は、サスペンスとしての緊張感がずば抜けている。
「ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間」や「赤と黒のクラッシュ」、そして組織の企てを逆手に取った「緋色シリーズ」などは、緻密な情報戦と息をもつかせぬアクションが連続する。誰が味方で誰が敵なのか。張り巡らされた二重三重の偽装工作が暴かれるカタルシスは、大人の鑑賞にも十分に耐えうる重厚なスパイアクションの風格を漂わせている。