ドラッグストアのヘアケアコーナーにおいて、かつて主流だった「リンス」の表記は年々減少し、現在では「コンディショナー」や「トリートメント」が売場の85%以上を占めるようになりました。しかし、名称が変わってもそれぞれの製品が果たす化学的なアプローチには明確な線引きが存在します。
最大の違いは、作用する領域が「キューティクル(毛髪表面)」なのか、それとも「コルテックス(毛髪内部)」なのかという点です。シャンプーによって汚れとともに失われた油分を補い、静電気を防いで指通りを整えるのがリンスとコンディショナーの基本機能です。一方、カラーリングや熱ダメージで空洞化した毛髪内部にアミノ酸やケラチンを届けるのがトリートメントの役割にあたります。
リンス(Rinse=すすぐ)は元来、石鹸系シャンプーでアルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻し、きしみを抑える目的で生まれました。それに対しコンディショナー(Conditioner=状態を整える)は、リンスの表面保護力に加え、しっとり感やまとまりを出す保湿成分を高濃度に配合した上位互換として発展した経緯があります。