土の匂いと歓声が交差する。これがこの場所の最大の個性だ。ジェットコースターのレール沿いに野菜畑が広がる光景は、全国的にも極めて珍しい。消費者が生産現場に直接触れるアグリツーリズムの拠点として、加須の地で半世紀以上にわたり進化を続けてきた。
バーチャルな娯楽に囲まれて育つ現代の子どもたちにとって、泥にまみれながら作物を手にする感触は新鮮そのものだ。スーパーの棚に並ぶ前の、葉や泥がついた野菜の姿。それを見るだけで、食に対する子どもの眼差しは目に見えて変わる。遊園地の楽しさをフックにしつつ、食育という深い体験価値を自然な形で手渡している。