2026年の十和田湖観光における最大のハイライトといえば、本格導入された次世代型静音EV遊覧船の存在だ。従来のディーゼルエンジンが発する振動や排気音から解放された船内は、驚くほど静寂に包まれている。
水面を静かに滑る船上から耳を澄ませば、湖畔の森でさえずる野鳥の声や、波が岸辺を叩く細やかな水音がはっきりと届く。風の音とともに刻一刻と表情を変える中山半島や御開帳山の断崖絶壁を眺める体験は、まさに五感を研ぎ澄ますリトリートそのもの。環境保全と顧客体験の向上を両立させたこの取り組みは、国内の国立公園における新たなフラッグシップとして注目を集めている。