1990年代半ば、日本の音楽業界を席巻していたトッププロデューサーの小室哲哉と、吉本興業の看板芸人であったダウンタウンの浜田雅功による奇跡のユニットが「H Jungle with t」だった。エイベックスからリリースされたデビューシングル「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」は、瞬く間にチャートを駆け上がり、累計200万枚を超える歴史的ミリオンセラーを記録する。
この曲の凄みは、当時のバブル崩壊後の社会で戦う若者やサラリーマンたちのリアルな葛藤と哀愁を捉えた歌詞にある。「温泉でも行こうか」という等身大のフレーズを、浜田が飾らない力強い声でシャウトしたことで、単なるポップスを超えた「働く人々への応援歌」として人々の心に深く突き刺さった。レコーディング現場では、小室が浜田の持つ天性のボーカルの粗削りな魅力を活かすため、過度な修正を避け、その熱量をそのまま音源に封じ込めたという。