駅から15分ほど坂を下った海寄りに位置する「熱海銀座商店街」は、まさに熱海リバイバルの震源地だ。かつてシャッター通りと化していたこの通りには現在、古民家を改装したクラフトビールパブ、洗練されたジェラート店、レトロ可愛いプリン専門店が密集している。
注目すべきは、単なる若者受け狙いではなく、地元で長年愛されてきた老舗と新興店舗が美しく共存している点だ。天日干しの鯵がずらりと並ぶ創業200年を超える干物店の隣で、若いパティシエが静岡産抹茶を使ったパフェを仕立てている。干物の芳ばしい煙と挽きたてのエスプレッソの香りが交差するこの空間こそ、現代の熱海ならではの魅力だろう。
食べ歩きの合間には、路地のベンチに腰掛けて潮風を感じてほしい。急な坂を下りきった先にある熱海銀座は、駅前の喧騒とは一線を画した開放的な空気が流れている。