丼の底が見えるまで箸を進めても、ご飯は驚くほど温かいままだ。米の一粒一粒に染み込んだタレの香ばしさ、舌の上でほろりと崩れる鰻の柔らかな繊維、そして全体を優しくまとめ上げる錦糸卵の甘み。最後の一口を飲み干したあと、深い余韻とともに心地よい満腹感が体を包み込む。
それは、ファストフード全盛の時代に逆行するかのような、手間と時間を惜しまない調理法への賛美でもある。堀割の水を守り、炭を熾し、せいろの蒸気を見つめ続けてきた柳川の人々。この水郷の街を訪れたなら、慌ただしい日常を忘れ、せいろの蓋を開けるその瞬間のときめきに身を委ねてほしい。そこに広がるのは、何百年もの時間をかけて磨き抜かれた、本物の日本の味である。 (出典: せいろ 蒸し 柳川(Yahoo!ニュース))
詳細を見る詳細を見る詳細を見る