部屋干し特有の生乾き臭。その主因は、衣類に残存した皮脂汚れをエサにして増殖する「モラクセラ菌」の排泄物である。この菌は水分と適度な温度さえあれば爆発的に増殖し、一度繊維の奥深くに巣食うと通常の水洗いでは容易に落ちない強固なバリアを形成する。
熾烈なシェア争いが続く日用品・消費財(FMCG)業界において、各社はこの菌の増殖プロセスをいかに断ち切るかに開発リソースを集中させてきた。ただ汚れを浮かせるだけの時代は過ぎ去り、繊維のナノレベルにまでアプローチするバイオサイエンスの領域へと戦場は完全にシフトしている。