レモンポップが残した通算成績は17戦12勝。海外遠征(ドバイゴールデンシャヒーン、サウジカップ)を除けば、日本国内での戦績は15戦11勝・2着3回、なんと「国内複勝率100%・連対率100%」という前人未到の驚異的な安定感を誇ります。デビュー直後は脚元の不安から長期休養を余儀なくされる時期もありましたが、復帰後は破竹の快進撃を演じました。
初期のキャリアにおいて、多くの評論家やファンは彼の適性を「1400メートルのスペシャリスト」と規定していました。鋭いダッシュ力と追走スピードは群を抜いていたものの、マイル以上の距離では息が入らず失速するのではないかという懸念が常に付きまとっていたためです。その先入観を木っ端微塵に打ち砕いたのが、2023年のフェブラリーステークス、そして同年のチャンピオンズカップでした。
この驚異的なパフォーマンスを支えた最大の要因は、主戦を務めた坂井瑠星騎手との絶妙なコンビネーションにありました。坂井騎手はレモンポップの類まれなスタートセンスを殺すことなく、無理に抑えつけずに馬自身のリズムを最優先させる騎乗を徹底。ゲートを出た瞬間からレースの主導権を完全に掌握するその走りは、ライバル騎手たちに「追走だけで脚を使わされる」という絶望感を植え付けました。