「自分の時給が怪しい」と感じた場合、感情的に雇用主へ詰め寄るのではなく、客観的な証拠と計算式に基づいて事実を確認することが解決への第一歩となります。
給与が最低賃金をクリアしているか判定する計算式
時給制の場合は、支給明細書に記載された「基本給」を直接東京都の最低賃金と比較するだけで判定できます。日給制や月給制でアルバイト・契約社員として働いている場合は、以下の計算式を用います。
【判定式】(基本給 + 算入可能な諸手当)÷ 1ヶ月あたりの所定労働時間 ≧ 東京都の最低賃金
もしこの計算結果が発効中の最低賃金を下回っていた場合、その労働契約の時給部分は無効となり、自動的に「最低賃金と同額の契約が結ばれていた」と法律上みなされます。
未払い賃金を取り戻す「差額請求」の具体的ステップ
最低賃金 差額請求 やり方は、以下の4つのフェーズに沿って進めるのが最も確実です。
- 証拠の収集・保全:
雇用契約書(労働条件通知書)、過去3年分の給与明細書、タイムカードのコピーや勤務記録の写真、シフト管理アプリのスクリーンショットを確保します。 - 未払い差額の正確な算出:
各月の勤務時間に対し、「本来受取るべき最低賃金額」と「実際に支給された金額」の差額を月ごとにエクセル等で一覧表にまとめます。なお、労働基準法上の賃金請求権の消滅時効は過去3年分まで遡及可能です。 - 事業者への書面通知(自主交渉):
算出データと根拠条文を添え、会社側へ「最低賃金改定に伴う未払い賃金のお支払いのお願い」を送付します。トラブルを避けるため、郵送事実と内容が公式に残る「内容証明郵便」の活用が有効です。 - 労働基準監督署・労働局への相談と申告:
事業者側が差額支払いを拒否したり無視したりした場合は、管轄の労働基準監督署の「総合労働相談コーナー」または東京都労働局へ証拠を持参して申告します。労基署から企業へ「是正勧告」が出されることで、迅速な支払いに繋がります。