へそのごまが臭いのはなぜ?悪臭の正体と痛くない正しい取り方を徹底解説

へそのごまが臭いのはなぜ?悪臭の正体と痛くない正しい取り方を徹底解説

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「臭いからといって、爪やピンセットで一気に引っ張り出してはいけない」と幼少期から注意された経験を持つ人は多いだろう。これには医学的に明確な根拠が存在する。一方で、「触るのが怖いから完全に放置している」という極端な対応も別のリスクを引き起こす。双方の危険性を正しく把握しておく必要がある。

人体において、おへその底部分は他の腹壁と異なり皮下脂肪や筋肉層が極端に薄く、皮膚のすぐ直下に腹膜(内臓を包む膜)が位置している。そのため、爪で強く擦ったり尖った道具で突いたりすると、刺激がダイレクトに腹膜へ伝達され、神経反射によってお腹全体がキリキリと締め付けられるような激痛が生じる。これが昔から言われる「おへそをいじるとお腹が痛くなる」の正体だ。

さらに深刻なのが、へそのごま無理に取るリスクとして挙げられる細菌感染である。爪でデリケートな皮膚を傷つけると、微小な亀裂から黄色ブドウ球菌などが皮下組織に入り込み、蜂窩織炎(ほうかしきえん)や腹膜炎といった重篤な病態へと発展する事例も報告されている。

一方で、へそのごま放置の危険性も軽視できない。何年もお手入れをせず放置し続けると、老廃物がカチカチに硬質化し、医学的に「臍石(さいせき/Omphalolith)」と呼ばれる黒褐色の固形物に変化する。臍石はおへその皮膚組織を内側から圧迫し続けて血流を阻害し、褥瘡(床ずれ)のような潰瘍や慢性的な悪臭の温床となる。つまり、「力任せにほじる」のも「永遠に放置する」のもどちらも間違いであり、適切な手順による定期的なケアが求められる。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。