非常食おにぎりの最大の革新性は、「調理器具を使わず、手も汚さず、誰でも均一な三角おにぎりが作れる」というパッケージ工学にあります。尾西の携帯おにぎりをはじめとする製品は、袋の内部に立体的な三角形状のガイドが設計されており、注水後に袋を密閉して軽く振ることで、米粒同士が自然と圧縮・成形される構造になっています。
保存性を支えているのは、炊き立てのご飯を急速乾燥させてデンプンの構造を固定したアルファ米の技術です。水分を極限まで抜くことで微生物の繁殖を防ぎ、常温で賞味期限5年という長期保存を可能にしています。袋内部には脱酸素剤が封入されており、酸化による風味劣化も徹底的に遮断されています。
基本的なアルファ米おにぎりの作り方は極めてシンプルです。袋を開封して脱酸素剤を取り出し、内側の注水線までお湯または水を注ぎます。必要な水分量はわずか約67ml前後。チャックを閉めて20回ほど軽く振った後、熱湯なら約15分、水(15℃)なら約60分待つだけで復元します。仕上げに指定のカットラインに沿ってパッケージを切り取れば、海苔を巻く前の美しい三角おにぎりがそのまま姿を現します。