SNSやギターコミュニティ、Q&Aサイトの声を検証すると、「コード自体は押さえられるのに、歌い始めた瞬間に右手のストロークが止まる」という投稿が目立ちます。この現象には明確な音楽的理由が存在します。
尾崎世界観氏のボーカルは、リズムに対して綺麗に均等配置されるのではなく、一小節の中に言葉を詰め込む「字余り」のアプローチや、拍の頭をわざと外すシンコペーションが多用されています。ボーカルの言葉のアクセントに右手のストロークが引っ張られてしまうと、楽曲の生命線であるテンポ136の直進性が一気に崩壊してしまいます。
スタジオ現場や音楽指導の場でも推奨されている対策は、「右手の完全自動化」です。まずはギターを持たずに手首を一定のスピードで上下に振り続け、そのリズムに乗せて歌詞を朗読する練習を取り入れます。右手が無意識にエイトビートを刻める状態を作って初めて、あの情感あふれるハイトーンボイスをギターの上に乗せることが可能になります。