自然解凍対応食品の安全性を支えているのが、業界団体である一般社団法人日本冷凍食品協会が定めた厳格なルールです。パッケージに印刷されている「雪の結晶と自然解凍」をあしらった冷凍食品自然解凍マークは、極めて過酷な検査を通過した証です。
日本冷凍食品協会自主基準では、一般的な食品衛生法が定める基準よりもはるかに厳しい微生物規格が義務付けられています。具体的には、35℃の高温環境下に9時間放置するという、真夏の過酷な登校・通勤環境をシミュレーションした保存試験後であっても、細菌数が一定以下に保たれ、大腸菌群や黄色ブドウ球菌、サルモネラ属菌などの病原菌が「陰性」でなければ認証マークを掲げることはできません。
ここで理解しておくべきなのが、電子レンジ解凍との違いです。電子レンジはマイクロ波によって食品内部の水分子を激しく振動させ、短時間で75℃以上(中心部)まで急速加熱するため、付着していた栄養細胞型の食中毒菌を熱変性によって死滅させます。一方の自然解凍には加熱殺菌のプロセスが一切存在しません。だからこそ、「製造ラインでの初期菌数を極限までゼロに近づける」という根本的な製造レベルの格差が必須となるのです。