厚生労働省が提唱する「健康日本21」では、1日あたりの野菜摂取目標量を350g以上と定めています。「野菜1日分使用」と謳うジュースを1本飲めば、このノルマを達成できると信じている人は少なくありません。しかし、製造メーカー自身も注釈で「野菜の栄養をすべて補えるわけではありません」と明記している通り、野菜を食べることとジュースを飲むことはイコールではありません。
では、実際に生の緑黄色野菜を摂取した場合と、大手メーカーであるカゴメの主力製品をはじめとする市販野菜ジュースにはどのような栄養差があるのでしょうか。客観的な数値データをもとに比較検証します。
データから浮き彫りになるのは、「生野菜の完全な代わり」という言説は誇張であるものの、すべてが無駄なわけではないという事実です。植物の強固な細胞壁は、破砕や加熱処理によって破壊されます。その結果、トマトに含まれるリコピンや人参に含まれるβ-カロテンなどの脂溶性抗酸化成分は、生で硬い野菜を食べるよりもジュースの方が体内に吸収されやすいという確かなメリットを持っています。