結論から申し上げますと、韓国の大学制度には日本固有の模試が算出する「偏差値」という指標そのものが存在しません。韓国では毎年11月に実施される全国統一テスト「大学修学能力試験(スヌン)」の標準点数やパーセンタイル(累積上位何%か)によって合格難易度が決定されます。現地韓国の受験生にとって、延世大学の合格ラインは全国上位0.5%〜1.5%以内という極限の狭き門です。これは日本でいえば、東京大学や京都大学をはじめとする旧帝国大学上位、私立の慶應義塾大学や早稲田大学の看板学部(法学部・政治経済学部)に合格する学力層と完全に一致します。
教育水準や研究影響力を国際指標で測る「世界大学ランキング」に視点を移すと、さらに鮮烈な事実が浮かび上がります。英国の教育評価機関Quacquarelli Symondsが発表したQS世界大学ランキング2026年版において、延世大学は世界第50位前後にランクインしており、アジアの私立大学としてはトップクラスの座を維持しています。同ランキングにおける日本の早稲田大学(180位台)や慶應義塾大学(190位台)を順位上大きく引き離し、東京大学(20〜30位台)や京都大学(40〜50位台)、東京科学大学(旧東京工業大学)と肩を並べるポジションにあります。
したがって、「日本の早慶とどちらが上か」という議論に対しては、現地韓国人の入学難易度や世界ランキング基準で捉えるならば「延世大学は早慶と同等、あるいはそれ以上」と評価するのが学術界における妥当なコンセンサスです。ただし、日本の受験生が受験するルートは現地生のスヌンとは全く異なる枠組みである点を見落としてはなりません。