顔の立体感を決定づける要素として、美容形成外科や審美歯科の現場で長年指標とされてきたのが「Eライン(エステティックライン)」です。これは1954年にアメリカの矯正歯科医ロバート・リケッツが提唱した側貌基準で、鼻先(鼻尖)と顎先(オトガイ)を一直線で結んだラインを指します。日本人を含む東洋人の場合、このライン上に上下の唇が触れるか、わずかに1〜2ミリ内側に収まっている状態が、横顔美人として最も洗練されたバランスと評価されます。
しかし、現代の美意識において評価される鼻筋が通った芸能人の共通点は、Eラインの成立だけに留まりません。注目すべきは、鼻の付け根(鼻根部)から鼻先にかけての角度とラインの滑らかさです。顔面解剖学的に理想とされる「鼻額角(額と鼻筋のなす角度)」は約115度〜135度、鼻の下と上唇がなす「鼻唇角」は約90度〜100度とされています。この精密な角度設計が自然に保たれているからこそ、派手すぎず品格のある立体感が生まれるのです。
もう一つの潮流として見逃せないのが「忘れ鼻」という概念です。一般調査でも「どんな鼻だったか思い出せないほど顔全体に溶け込んでいる控えめな鼻」と定義される通り、小鼻の丸みが小さく、鼻の穴が正面から見えず、目や口といった他のパーツの魅力を一切邪魔しない配置が、時代を超えた愛され顔の基盤となっています。