ネット上の先鋭的な政治言説とは対照的に、神戸の地域現場では温かな市民交流が息づいています。その象徴が、毎年秋に校庭で開催される学校バザー(民族文化祭)です。
バザー当日は学校の正門が広く一般に開放され、香ばしい匂いを漂わせる本場仕込みのチヂミ、焼肉、手作りキムチの屋台がずらりと並びます。訪れるのは在日コリアンの家族連れだけではありません。近隣に住む日本人の住民や商店街の関係者、さらには神戸市内の多文化共生団体や学生ボランティアなど、多様な人々が訪れて賑わいを見せます。
運動場特設ステージで披露される子どもたちの伝統打楽器(サムルノリ)演奏や優美な民族舞踊には、地域住民から惜しみない拍手が送られます。実際に来場した近隣住民からは「普段は敷居が高く感じられるが、バザーに来ると子どもたちが礼儀正しく、明るく挨拶してくれる姿に安心する」という声が聞かれます。神戸という多国籍な文化を受け入れてきた港町において、同校は単なる閉ざされた空間ではなく、食や文化を通じて地域と緩やかにつながる交差点としての役割を果たしています。