等式の性質と移項のロジックが腹落ちすれば、複雑な応用計算もステップ通りの作業に還元できます。ここでは、入試実戦で役立つ方程式の解き方詳細まとめと、理科や高校数学でも必須となる等式の変形やり方の手順を確立します。
一次方程式を解く基本アルゴリズムは、以下の4ステップに集約されます。
- 式の整理:小数は10倍や100倍、分数は分母の最小公倍数を両辺に掛けて整数係数に直す(性質③の活用)。かっこがあれば分配法則で展開する。
- 文字と定数の分離(移項):文字を含む項を左辺へ、数値のみの定数項を右辺へと移項する(性質①・②の活用)。
- 同類項の整理:「$ax = b$」のシンプルな形にまとめる。
- 係数の消去:両辺を $x$ の係数 $a$ で割る(性質④の活用、または逆数を掛ける)。解として「$x = \frac{b}{a}$」が得られる。
一方、公式の変形で多用される「等式の変形」も、目的の文字以外を単なる数値(定数)と見なすだけで全く同じルールが適用されます。
【変形の実例:三角形の面積公式から高さを求める】
面積 $S$、底辺 $a$、高さ $h$ の関係式「$S = \frac{1}{2}ah$」を、$h$ について解く($h =$ の形にする)場合:
- 分母を払う:両辺に 2 を掛ける(性質③)。
$2S = ah$ - 左右を入れ替える:目的の文字を含む辺を左側に配置する(等号の対称性)。
$ah = 2S$ - 係数で割る:$h$ に掛けられている $a$ で両辺を割る(性質④、ただし $a \neq 0$)。
$h = \frac{2S}{a}$
この手順さえ確立していれば、物理の運動方程式やオームの法則、化学の気体の状態方程式など、あらゆる理系科目の公式変形に迷う余地はなくなります。