無添加食品を選ぶ際には、ネット上の極端な情報に惑わされず、食品科学に基づいたリテラシーを持つことが不可欠です。現場取材で見えてきた「消費者が陥りがちな3大盲点」を整理します。
誤解①:「無添加魚肉ソーセージなら塩分もゼロで健康的」という思い込み
無添加=減塩ではありません。魚肉練り製品は、すり身から魚肉たんぱく質(ミオシン)を溶かし出して網目構造を作る性質上、製造工程で一定量の食塩(通常1.5%〜2.0%程度)が物理的に必須となります。添加物が入っていなくても塩分は含まれるため、離乳食に使う際は一度熱湯でサッと下茹でして塩抜きを行う、幼児には1食につき半分程度に留めるといった配慮が依然として必要です。
誤解②:「大手一般メーカーのソーセージは毒物レベルである」という過度な不安
前述の通り、ニッスイやマルハニチロなどの一般流通品も、昭和の時代と異なり合成保存料や合成着色料を排除し、厳格な衛生管理基準(HACCP)のもとで製造されています。たまの外食やお弁当、非常時の備蓄として大手一般品を口にしたからといって、直ちに健康被害が出るわけではありません。ゼロリスク信仰に囚われすぎない冷静な視点が大切です。
誤解③:「常温で何ヶ月も持つ無添加ソーセージは嘘をついている」という疑念
「保存料を使っていないのに、なぜ常温で数ヶ月も日持ちするのか」という疑問を持つ消費者が少なくありません。これは薬品による防腐ではなく、密閉した耐熱フィルムに充填した後に高圧高温(120℃前後で数十分間)で加圧加熱殺菌しているためです。缶詰やレトルトパウチと同じ物理的殺菌技術であるため、保存料が無添加であっても未開封なら常温保存が可能なのです。