皇室において「ご学友」と呼ばれる存在は数多くいますが、その中でも明石元紹氏の存在感は際立っています。上皇陛下と明石氏の出会いは昭和15(1940)年、学習院初等科へ入学された時にまでさかのぼります。
当時、皇太子殿下であられた上皇陛下に対して、周囲の大人たちは常に最敬礼で接していました。しかし、幼い子どもたちの世界は別でした。明石氏は上皇陛下を特別扱いすることなく、一人の少年として対等に接し、時には泥だらけになって駆け回り、時にはいたずらをして共に笑い合ったといいます。
戦中・戦後の激動期、日光や奥日光への疎開生活も共に経験した二人の絆は、年齢を重ねるごとに強固なものとなっていきました。成年を迎え、皇太子、そして天皇として重責を担われるようになってからも、明石氏は「立場を離れて本音を語り合える数少ない親友」として、上皇陛下の心の拠り所であり続けました。