もち米を炊飯器で炊いてベチャついてしまう最大の理由は、「もち米の吸水スピードの速さ」と「炊飯器の加熱プログラム」にあります。白米のでんぷんはアミロースとアミロペクチンで構成されていますが、もち米のでんぷんはほぼ100%が粘りの強いアミロペクチンです。そのため、水に触れた瞬間から猛烈な勢いで水分を吸い込みます。
白米と同じように30分から1時間ほど水に浸けてから炊飯器のスイッチを入れると、米が水分を限界まで吸い込んだ状態でさらに加熱され、米粒の表面が崩壊して糊(のり)のようになってしまいます。これが、お餅のように柔らかくなりすぎる正体です。
炊飯器の通常炊飯モードには、加熱前に内部でじっくり浸水させる工程があらかじめ組み込まれています。したがって、炊飯器でもち米100%を炊く場合、浸水時間は「ゼロ(水に浸けず洗米後すぐ炊く)」がプロの現場における鉄則です。この事実を知るだけでも、失敗の確率は劇的に下がります。