法被のシワを最小限に抑え、保管スペースを劇的に圧縮する王道は、和装特有の折り目を活かした「本だたみ」をベースにした簡易アプローチです。祭り後の疲れが残る中でも、要点さえ押さえれば法被のたたみ方は驚くほど簡単にマスターできます。 まずは平らな床やテーブルの上に、法被の背中(バックプリントや大紋がある側)を下にして広げます。このとき、前身頃の重なりを綺麗に揃え、襟がよじれていないかを手アイロン(手のひらで撫でてシワを伸ばす作業)で確認するのが、余計な折り目をつけない決定的なコツです。 次に法被の袖の折り方に移ります。作業のステップは以下の4段階で完結します。
- 身頃の脇線を内側に折る:左右の脇の縫い目に沿って、幅を約3分の1ずつ内側へと折り込みます。身幅をまっすぐな長方形に整えるイメージです。
- 袖を折り返す:飛び出ている袖を、身頃の幅に合わせて手前(内側)へきれいに折り返します。長袖や広袖の場合でも、身頃の長方形のラインからはみ出さないよう平行に重ねます。
- 裾から2つ折り(または3つ折り)にする:袖を収めて綺麗な縦長の帯状になったら、裾を持ち上げて襟元に向かって2つ折りにします。収納場所のサイズに合わせて3つ折りに調整しても構いません。
- 背面の紋を最上面に整える:ひっくり返したときに、背中のシンボルや組・町内会の屋号が中央に凛と現れていれば完成です。
この法被がシワにならないたたみ方を身体に覚えさせれば、1着あたり所要時間はわずか60秒未満です。雑誌や手ぬぐいに見られる「折り紙的」な平面性の保持こそが、綿の繊維に不自然な張力をかけず、糊の利いたピシッとした状態を維持する秘訣です。