神戸市立博物館は、1982年に開館した歴史・美術の総合博物館です。「国際文化交流――東西文化の接触と変容」を基本テーマに掲げ、国宝や重要文化財を含む約7万点に及ぶ膨大なコレクションを誇ります。その核となるのが、池長猛(いけなが はじめ)氏が情熱を注いで収集した世界屈指の南蛮美術コレクションと、考古・歴史資料、古地図資料です。
なかでも絶対に見逃せないのが、日本の歴史教科書に必ず登場する重要文化財『聖フランシスコ・ザビエル像』です。17世紀初頭、日本人キリスト教徒の絵師によって西洋画法を取り入れて描かれたとされるこの肖像画は、繊細な筆致と独特の陰影が圧倒的な存在感を放ちます。また、極彩色の『南蛮屏風』や、当時の世界認識を示す『泰西王侯騎馬図屏風』など、大航海時代の東西文化が交差した瞬間を鮮烈に伝える名品が揃っています。
なお、これらの貴重な国宝・重文指定品は、文化財保護と保存管理の観点から展示替えが定期的に行われています。常に原本が通年展示されているわけではなく、高精細レプリカの展示や企画展に合わせた期間限定の特別公開となる場合があるため、原本鑑賞を目的とする際は事前に公式スケジュールを確認しておくのが鉄則です。