老舗の格式を誇る日本橋三越本店に、大手家電量販店であるビックカメラが出店を果たすというニュースは、流通業界全体を大きく激震させた。異なる文化を持つ両者が手を組んだ背景には、顧客層の高齢化やライフスタイルの変化に対応するという明確な意図があった。
三越伊勢丹ホールディングスの細谷敏幸社長が推し進める顧客基盤の深化と、ビックカメラ側で店舗改革を牽引してきた木村一義氏らの先見の明が結実した形と言える。従来の百貨店では手薄だった最新デジタル家電の需要を取り込みつつ、家電量販店が得意とする提案力を高価格帯の市場へとシームレスに拡張することに成功したのだ。