この巨木には、古くから地域の人々に崇められてきた神聖な伝承が息づいています。樹上を見上げると、枝から無数の気根(鍾乳石のように垂れ下がった突起)が垂下しており、その形が女性の乳房に似ていることから、古くより「垂乳根(たらちね)のイチョウ」として親しまれてきました。
かつて母乳の出に悩む母親たちがこの木に祈願したところ、乳の出が良くなったという言い伝えが残されており、現在では安産祈願、子宝成就、さらには良縁結びのパワースポットとしてのご利益を求めて全国から参拝者が訪れます。木肌に優しく手を合わせ、千年の生命力からエネルギーを分けてもらう静かな祈りの場としても、深く愛され続けています。