人間ドラマの第一人者である脚本家・坂元裕二とのタッグや、東宝配給の大型映画作品においても、彼女は常に挑戦的なスタンスを崩さない。複雑に入み組んだ感情のヒダを緻密に織り成すヒューマンドラマから、緊張感が息をつかせないサスペンス映画まで、その振れ幅は実に多彩だ。
善悪の二元論では割り切れない多面的なヒロインを演じる際、彼女が見せる不敵な笑みや影のある視線は、観客の心に深い引っかき傷を残す。単なる可愛い女優から、作品の骨格を揺さぶるキーパーソンへ。難解なセリフ回しや心理戦を見事に全うする姿は、作品の質を一段引き上げる原動力となっている。