ネット上の掲示板やSNS、知恵袋などの相談データを調査すると、「毎日掃除機をかけているのに刺された」「家族の中で自分だけが集中して刺される」といった切実な声が数多く見受けられます。ダニの発生は、単純な部屋の清潔さだけでなく、現代の住環境特有の構造に深く結びついています。
近年の住宅は気密性・断熱性に極めて優れており、冬場でも室温20度以上・湿度50%以上が維持されやすい傾向にあります。これは人間にとって快適であると同時に、ダニ(特にチリダニやそれを捕食するツメダニ)にとっても年間を通じて繁殖可能な絶好の環境です。さらに、体温が高く皮膚が薄い子どもや女性、汗をかきやすい人が同じ寝室で集中的に刺されるケースが頻発しています。
「布団を天日干ししたから大丈夫」という認識も大きな盲点です。専門機関の検証実験によると、天日干しによる表面温度の上昇程度では、ダニは温度の低い裏側へ逃げ込むだけであり、ダニの致死温度である50度〜60度には達しません。この誤った対策が、刺され被害を長期化させる最大の要因となっています。