無料で漫画を読みたいという心理につけ込む違法サイトの危険性と海賊版の実態について、客観的なリスクを把握しておく必要があります。
かつての「漫画村」や「星のロミ」の摘発以降、著作権法第30条の改正により、違法にアップロードされた著作物であることを知りながらダウンロードする行為は刑事罰(2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方)の対象となりました。現在主流となっているブラウザストリーミング型の海賊版サイトであっても、閲覧者自身が甚大な被害に遭う事例が公的機関から報告されています。
IPA(情報処理推進機構)やサイバーセキュリティ専門機関の調査によると、海賊版サイトにアクセスした端末には以下のような被害が多発しています。
第一に、悪質なマイニングスクリプト(クリプトジャッキング)の強制実行です。閲覧中に端末のCPUやバッテリーを極限まで消費させ、スマホの寿命を著明に縮めるほか、端末が異常発熱を起こします。
第二に、フィッシング詐欺と個人情報の流出です。「ウイルスに感染しました」という偽警告ポップアップから不正なプロファイルをインストールさせ、クレジットカード情報やSNSアカウントを詐取する手口が横行しています。
文化庁や一般社団法人ABJ(Authorized Books of Japan)が推進する「ABJマーク」が表示されている正規の配信サイトであれば、これらサイバー犯罪のリスクは皆無です。わずかな無料閲覧のために端末や個人情報を危険に晒す行為は、リスクとリターンのバランスが完全に破綻しています。