ネット上では「椎名林檎の着物はすべて数百万円の特注品だから真似できない」と語られることが少なくありません。しかし、これは半分正解で半分は誤解です。
関係者の証言や過去の雑誌インタビューを遡ると、彼女自身がプライベートや初期のPVなどで着用していたものの多くは、古着屋やアンティーク市で発掘した「昭和初期〜大正期の銘仙(めいせん)」や「数十年前のヴィンテージ着物」でした。現代の既製品にはない独特の織りやかすれ具合、褪せた色合いを自らのセンスでピックアップし、現代のアクセサリーと組み合わせて昇華させていたのです。
つまり、彼女のスタイルの本質は「高級品を纏うこと」ではなく、「柄と柄の衝突を恐れない色彩感覚」と「歴史ある布地に現代の息吹を吹き込む編集力」にあります。高価な着物を揃えなくても、古着のアンティーク羽織に細身のパンツやブーツを合わせるだけで、彼女のエッセンスを日常に取り入れることは十分に可能です。
【プロの結論】林檎流キモノ・コーデを取り入れるべき人・慎重になるべき人の判断基準
椎名林檎の着物スタイルに影響を受け、自身のファッションや式典(成人式・前撮り・パーティー)に取り入れたいと考える読者へ向け、プロのスタイリング視点から判断基準を提示します。
【林檎流スタイルを取り入れるべき人】
- 周囲と被らない、エッジの効いたモードな和装を楽しみたい人
- ブーツ、革小物、ヴィンテージアクセサリーなどを和服とミックスしたい人
- ショートヘアやボブヘア、個性的なカラーリングを活かした和装を目指す人
- アンティーク着物の独特な風合いやレトロカルチャーが好きな人
【慎重なアプローチが推奨されるケース】
- 格式高い伝統的な茶道・華道の席や、厳格な礼儀作法が求められる格式ある結婚式の親族席(※TPOに応じた古典柄・正統派の着付けが必要となります)
- 着付けの基礎(補正・おはしょりの整え方)を省略して崩しだけを真似してしまうケース(※着崩れしてだらしない印象になりやすいため、まずは基本の着付けをマスターすることが重要です)