大衆演劇の「天才女形」として幼少期からスポットライトを浴び続けてきた早乙女太一。30代半ばを迎えた現在の彼は、舞台のみならず映像作品でも唯一無二の存在感を放っている。かつての尖った鋭さは影を潜め、代わりに深みのある演技力と圧倒的な殺陣の技術が、国内外のクリエイターから高く評価されている。
私生活での変化が彼の表現力に影響を与えたのは想像に難くない。父親としての責任感と、一人の人間としての孤独。それらを内包した彼の佇まいは、かつて若さゆえの葛藤に揺れていた頃とは明らかに異なる。守るべきものがあり、同時に解放された個としての強さが、今の彼の芝居を支えている。