カズレーザー(本名:金子和令)の逸話の中で最も強烈なのが、大学卒業時の就職活動にまつわるエピソードです。同志社大学の喜劇研究会で現在「さらば青春の光」として活躍する東ブクロと「フルハウス」というコンビを組んでいた彼は、一時は一般企業への就職を目指して就職活動を行っていました。
驚くべきことに、彼は大手銀行や玩具大手バンダイの企業説明会や面接に、金髪のまま全身真っ赤なスーツで参加したのです。「服装自由と書いてあったので、自分にとって一番自由で自然な服装で行った」という本人の証言は、単なる反抗心や悪ふざけではなく、彼の根底にある徹底した論理的整合性の表れと言えます。
「面接の時だけ黒髪にして黒いスーツを着て採用されたとしても、入社後に本当の自分を隠し続けるのはお互いにとって無駄で苦痛なだけ」という哲学は、現代の就労観やダイバーシティの議論を20年先取りしていたとも評価できます。結果として一般企業の内定を辞退し、サンミュージックの門を叩いてお笑いの道へ進むことになりました。