福尾誠のプロフィールを語る上で欠かせないのが、他の追随を許さない圧倒的なアスリート実績と学術的バックボーンです。
1992年1月11日生まれ、東京都出身の福尾誠は、幼少期から体操競技に打ち込み、中高時代から頭角を現しました。2007年から2009年にかけては体操U-18日本代表に選出され、2010年のアジアジュニア体操競技選手権大会では団体総合優勝を果たすなど、まさに日本の体操界の頂点を目指すエリートコースを歩んでいました。
しかし、競技生活につきものである度重なる怪我により、オリンピック選手としての道を断念せざるを得なくなります。失意の中で彼が選んだのは、指導者・研究者としての道でした。名門・順天堂大学スポーツ健康科学部を卒業後、同大学院へと進学。修士課程を経て博士課程を修了し、博士号(スポーツ健康科学)を取得しました。さらに2016年から2018年には、日本オリンピック委員会(JOC)の強化スタッフ(体操競技コーチングスタッフ)を務めるなど、専門理論に基づいた指導現場の最前線で実績を重ねました。
そんな彼が『おかあさんといっしょ』のオーディションを受けるに至ったきっかけは、実に泥臭く情熱的なものでした。幼児教育や体操指導の現場に携わる中で、自らの身体表現を通じて子どもたちに運動の楽しさを直接伝えたいという想いが募り、なんとNHKへ自ら直接電話をかけてオーディションの有無を問い合わせたという逸話が残されています。
書類選考から厳しい実技オーディションを勝ち抜き、第12代体操のお兄さんの座を射止めた背景には、単なる偶然ではなく、綿密なスポーツ科学の知識と過酷なトレーニングに裏打ちされた本物の実力がありました。