映画『20世紀少年<第2章> 最後の希望』(2009年公開)で初登場を果たした木南晴夏の小泉響子は、スクリーンに映し出された瞬間から映画ファンの間で騒然となりました。原作漫画に描かれる小泉響子は、どこにでもいる少し生意気で好奇心旺盛な女子高生でありながら、巨大な陰謀「ともだち」の謎に巻き込まれていくキーパーソンです。
木南晴夏が体現した響子の凄みは、単なるヘアメイクや衣装の類似にとどまりません。特徴的な太めの眉毛、動揺した際に見せる口元の歪み、走るときの独特なフォーム、さらには視線の泳がせ方に至るまで、原作コミックのコマ割りがそのまま実写映像として動いているかのような錯覚を抱かせました。
原作者の浦沢直樹氏は、彼女のキャスティングと試写映像を目の当たりにした際、「小泉響子そのものが現れた」「漫画を描いていた時のイメージと寸分違わない」と手放しで絶賛。堤幸彦監督もまた、彼女の憑依的な演技プランに全幅の信頼を寄せ、劇中でのコミカルとシリアスが交錯する難しい場面の多くを彼女の芝居に委ねました。実写化作品に対して厳しい評価を下しがちな熱心な原作ファンからも、文句なしの満場一致で受け入れられた稀有な事例です。