根拠のない閉園説をよそに、お菓子の城 現在の様子は週末を中心に多くの家族連れやカップル、若い女性グループで活況を呈しています。巨大アトラクションが林立するメガテーマパークとは一線を画し、開園当初からブレない「五感を使った手作り体験」が現代の消費者の心を捉えているからです。
なかでも圧倒的な支持を集めているのが、300着以上の豊富な衣装から選べる「お菓子の城 ドレス体験」です。館内にはパステルカラーの本格的なプリンセスドレスからティアラ、アクセサリー類がずらりと並び、子ども用(サイズ80cm〜)から大人用の各種サイズまで網羅されています。かつて2011年および2012年には「世界コスプレサミット(WCS)」の公式パートナーとしてロケーション撮影会を開催した実績を誇り、北海道庁旧本庁舎を精巧に模した赤れんが風の壮麗な洋館建築や白亜の大階段は、写真映えを求める来場者にとって最高の舞台装置として機能しています。
「娘に着せるために来たつもりが、母親である自分も昔を思い出して一緒にレンタルしてしまった」「写真館で数万円払う本格記念撮影とは違い、自分のスマートフォンで気兼ねなく何百枚も撮れるのが素晴らしい」といった保護者の声に代表されるように、手頃な料金で非日常のお姫様体験を味わえる点が、リピート率の高さに直結しています。
もう一つの大黒柱が、30年以上の歴史を刻む「お菓子の城 クッキー作り体験」です。受付カウンターでリピーターが口を揃えて「ここのクッキーが美味しいから、また来ました!」と語る通り、単なるアクティビティの枠を超えた味わいへの評価が定着しています。良質なバターの香りが漂う生地を自分の手でこね、多彩な型抜きやトッピングパーツで装飾し、館内の大型オーブンで焼き上げる一連のプロセスは、食育の場としても極めて完成度が高い仕上がりです。焼き上がったクッキーは専用袋に入れて持ち帰ることができ、旅の記念品や手土産としても喜ばれています。
さらに館内レストランで提供される「お菓子の城 スイーツバイキング」では、季節のケーキやチョコレートファウンテン、自分で仕上げるパフェなど、甘党にはたまらないメニューが並びます。製造直売ならではの素朴な味わいと、どこか懐かしい平成初期のスイーツカルチャーを心ゆくまで堪能できる空間が保たれています。