SNSや掲示板において、「iOSのアップデートでApp Storeを誤って削除してしまい詰んだ」「Appleがアプリストアを自由に消せるようにしたせいで大炎上している」といった言説が散見されます。しかし、これらの言説を精査すると、国際的な法改正ニュースと国内仕様の混同から生じた誤解であることが浮き彫りになります。
発端となったのは、欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)への対応です。欧州市場においては、独占禁止法の観点からAppleに対してサードパーティ製アプリストアの容認や、標準アプリの削除自由化が義務付けられました。これに伴い、EU圏内のユーザーに限りApp Store自体の削除が技術的に可能となったという技術ニュースが世界中を駆け巡りました。
この報道の一部が文脈を切り落とされた形で日本のSNSへ輸入され、「誰でもApp Storeを消せるようになった」「誤操作で消滅する危険がある」という尾ひれのついた噂へと変貌を遂げたのが実態です。2026年時点においても、日本国内向けのリージョン設定および日本国内のアカウントでは、App Storeをシステムレベルでアンインストールする仕様は導入されていません。ネット上で囁かれる「ストア削除のバグで炎上」という噂の真相は、海外ニュースの誤読と偶発的な設定トラブルが結びついたデマに過ぎません。