不気味な噂が先行する神居古潭ですが、現地を訪れると、日中と夜間とで全く異なる二面性に気づかされます。現在の様子は、旭川市や地元観光協会による環境整備が進み、美しいサイクリングロードや春の桜、秋の紅葉狩りの名所として親しまれています。
旧神居古潭駅の木造駅舎は旭川市指定有形文化財として丁寧に復元・保存されており、構内にはかつて難所を力走した3両の蒸気機関車(SL)が静かに佇んでいます。人気漫画『ゴールデンカムイ』に登場した聖地巡礼の一環として、若い世代や家族連れがカメラを片手に散策する姿も日常的な風景となりました。
一方で、2024年の女子高生事件を受けて、安全管理と防犯の現場体制は厳格化されました。旭川市や所轄の警察署によって、神居大橋周辺への防犯カメラの増設や照明設備の点検、夜間のパトロール巡回が強化されています。かつてのような「人目を避けて深夜に自由に入り込める野放しの空間」ではなく、自治体と警察の監視の目が届くエリアへと移行しつつあります。地元住民からも「事件の記憶は痛ましいが、無分別な肝試し目的の侵入やネット配信者の夜間徘徊は近隣の迷惑になる」といった声が上がっており、治安維持への意識はこれまでにないほど高まっています。