一方で、生理的な震えの域を超えた動きには最大限の警戒が必要となる。とりわけ乳幼児や小児に多い「熱性けいれん」は、白目をむく、意識を失う、手足を左右対称に突っぱねるといった特徴的な発作を伴う。日本小児科学会のガイドラインでも、発作の継続時間と左右差の有無の確認が極めて重視されている。
さらに恐ろしいのが、急速に進行する「インフルエンザ脳症」だ。発熱後数時間から数十時間の間に、呼びかけに応じない、意味不明な言動を繰り返す、あるいは全身または局所の痙攣が続く。医療関係者が連携する「インフルエンザ脳症対策プロジェクト」の報告においても、手足の奇妙なピクつきや震えが脳症の初期シグナルであった例が報告されている。単なる寒気との決定的な違いは、「意識がはっきりしているか否か」だ。