愛猫の呼吸状態を客観的に把握するうえで、最も信頼性が高いバイタルサインが「安静時呼吸数(SRR: Sleeping Respiratory Rate / RRR: Resting Respiratory Rate)」です。獣医療の臨床ガイドラインにおいても、心疾患や肺疾患の早期発見において最も感度の高い指標として位置づけられています。
正確な猫の安静時呼吸数の測り方は極めてシンプルです。猫が深く眠っている、あるいは完全にリラックスして横たわっている状態で行います。「お腹または胸が1回膨らんで元に戻る」動きを「1回」とカウントします。30秒間カウントして2倍にするか、可能であれば1分間そのまま数え切ります。スマートフォンのタイマー機能や動画撮影を活用すると、誤差を防ぎやすくなります。
猫の呼吸数の1分間目安として、睡眠時に「40回/分」を恒常的に超えている場合、心臓病の悪化や肺水腫の初期徴候である確率は極めて高くなります。安静時呼吸数が日を追うごとに25回から35回、40回へとじわじわ増えているパターンは、胸水が徐々に貯留している典型的な経過です。