事故の多発という暗い歴史と比例するように、虹の大橋はいつしか「神奈川屈指の心霊スポット」としてオカルト愛好家やネット掲示板で語られるようになりました。
「深夜に走ると欄干に立つ人影が見える」「橋を通過中に車体へ手形が付いた」「トンネルと橋の境界で女性の泣き声が聞こえる」といった心霊現象の体験談が、まことしやかに拡散されてきた歴史があります。しかし、現地取材と警察・道路管理の記録を突き合わせても、それらを裏付ける超常的な事実は一切存在しません。
噂が独り歩きした背景には、複数の心理的・環境的要因が絡み合っています。
夜間の宮ヶ瀬湖周辺は街灯が少なく、深い闇と山風が不気味な風切り音を生み出します。橋の構造上、風がフェンスの網目を抜ける際に独特の共鳴音を発することがあり、これが「声」や「異音」として誤認された可能性が高いと分析されています。痛ましい過去の事故への恐怖心が、訪れる人の脳内で怪異現象へと変換されていったのが噂の真相です。