フォルティウスの歩みにおいて、最大の試練となったのが2021年11月の北海道銀行とのスポンサー契約終了でした。当時、一部のネットメディアでは「チーム解散の危機」「事実上の戦力外」といったセンセーショナルな見出しが躍り、多くの誤解を生みました。
しかし、実態は全く異なります。企業内実業団チームという枠組みから脱却し、欧米型の自立したプロクラブチームへとシフトするための前向きな独立劇でした。吉村選手をはじめとするメンバーは、自らスポンサー集めや運営体制の構築に奔走。数多くの地元企業や個人サポーターの支援を取り付け、「フォルティウス」として新たな船出を切ったのです。
自らの力で運営基盤を築いた経験は、選手の主体性を劇的に高めました。「与えられた環境でプレーする選手」から「自らの意志でクラブを背負うプロフェッショナル」への脱皮。この意識改革こそが、吉村選手が産後も迷わず現役復帰を選び、チームがより強固な一枚岩となった隠れた要因です。