小学校や中学校で広く使われる「ひまわり学級」は、学校教育法第81条に定められた特別支援学級に付けられる最も一般的な愛称です。自治体や学校によっては「あおぞら学級」「なかよし学級」などと呼ぶ場合もありますが、制度上の位置づけは完全に同一です。障害のある児童生徒に対して、一人ひとりの困難さに合わせた柔軟な教育を行うために一般の公立校内に併設されています。
学校現場において混同されやすいのが、「普通学級(通常学級)」「ひまわり学級(特別支援学級)」「通級指導教室(通級)」の3つの教育形態です。これらは単に勉強を教える場所が異なるだけでなく、子どもの「学籍」やカリキュラムの編成権そのものが法的に区別されています。
普通学級は1クラスあたり最大35名(自治体や学年によっては30名〜40名)で編成され、文部科学省の学習指導要領に沿って一律の進度で授業が進みます。一方、ひまわり学級は法律上の上限が1学級あたり児童生徒8名と定められており、教員の手厚い個別指導が受けられる点が最大の特徴です。日々の時間割は、一人ひとりの認知特性や学力に合わせて作成される「個別指導計画」に基づいて柔軟にカスタマイズされます。
さらに見落とされがちなのが「通級指導教室」との制度上の境界線です。通級は本籍が普通学級にあり、週に1〜数時間程度だけ別室や拠点校へ移動してソーシャルスキルトレーニング(SST)や苦手な感覚統合の支援を受けます。これに対してひまわり学級は、学籍そのものが特別支援学級に置かれます。朝の会や主要教科をひまわり学級で学び、給食や体育、音楽、学校行事などは同年代の「交流学級(通常学級)」で一緒に過ごすというハイブリッドな日常が組まれます。