フォーを取り巻く食のシーンは、日本国内でも急速な進化を遂げています。かつては画一的なエスニックメニューの一つと捉えられがちでしたが、現在では「現地の本物」を追求する専門店が続々とオープンし、食通たちの熱い視線を集めています。
国内外で圧倒的なベトナムフォー人気店の評判を誇るハノイの名門「フォー・ティン(Phở Thìn)」が日本に進出して以降、ネギが丼を覆い尽くす濃厚な牛肉炒めフォーのスタイルは大きな話題を呼びました。また、乾麺ではなく店内で打ち立ての生米粉麺(フォー・トゥオイ)を提供するこだわり派の店舗も増加しており、乾燥麺では決して味わえないモチモチとしたシルキーな食感が多くのファンを魅了しています。
現地ベトナムでも、昔ながらの路地裏屋台の味を守る老舗と、モダンな空間でプレミアムな黒毛和牛を使った一杯を提供する高級店が共存し、食文化としての幅を広げています。日本国内においても、ハノイ風の淡麗澄ましスープに特化した専門店や、ミシュランガイドのビブグルマンに選出される店舗が登場するなど、フォーは単なるブームを超えて日常の美食としての地位を完全に確立しました。