この過酷な教育システムの根底には、創業者である財部一二の確固たる人材開発思想が流れている。「受身の社員を、自ら行動する本物の管理者に変える」という理念だ。訓練の初期段階で行われるのが、受講者の弱点を可視化する管理者能力適性評価である。
評価によって浮き彫りになるのは、受講者が普段無意識に抱えている言い訳癖や意思決定の遅さだ。訓練は徹底的な自己否定から始まる。長年染みついた「指示待ちの姿勢」を壊すには、生半可な座学では役に立たない。限界まで追い込まれた状態でしか芽生えない自立心と決断力。一見すると時代錯誤に見えるスパルタ指導の裏には、人間行動の根幹を揺さぶる計算された教育メカニズムが潜んでいる。