看板メニューである「季節のキッシュ」は、一口食べただけで仕込みの丁寧さが伝わってくる。外側の生地は驚くほどサクサクと香ばしく、内側のアパレイユはまるで上質なフレンチのプリンのように滑らかでコク深い。季節の野菜やきのこ、じっくり炒めた玉ねぎが凝縮された温かい一皿は、素朴でありながらも一切の妥協がない。
ディナータイムの「本日の肉料理」も見逃せない。じっくりと低温で火を通した牛すね肉の赤ワイン煮込みや、ハーブの香りを纏わせたローストポークは、クラシックなフレンチの技法を踏襲しながらも、重たさを感じさせない現代的な仕上がりだ。付け合わせの野菜一つひとつにまで丁寧な火入れがなされており、料理人の誠実な情熱が伝わる。