1970年代半ば、フジテレビに入社した彼女を取り巻く環境は、決して平坦なものではなかった。当時の女性アナウンサーに求められていたのは、番組に華を添えるアシスタント的な役割が中心。だが、彼女はその既定路線を鮮やかに覆していく。
その転換点となったのが『FNNニュースレポート6:00』のメインキャスターへの抜擢だった。スタジオで淡々と原稿を処理するのではなく、取材現場へ自ら足を運び、当事者の生の声を引き出す。事件の本質に迫る鋭利な質問と、毅然とした語り口。彼女が見せたプロフェッショナリズムは、お茶の間に強烈な衝撃を与え、女性が本格的な報道の主役を張る時代の幕開けを告げた。