五円チョコの生みの親は、福岡県田川市にルーツを持つチロルチョコ株式会社(旧・松尾製菓)です。同社は「子どもたちに安くて美味しい本物のチョコレートを届けたい」という強い信念のもと、1962年に初代「チロルチョコ」を10円で発売した伝説的なメーカーとして知られています。
1980年代に入り、オイルショック等の影響でチロルチョコ本体が10円から20円・30円へとサイズ変更や値上げを余儀なくされる中、「もう一度、最小単位の硬貨で買える子ども向けのチョコを作れないか」という逆転の発想から企画されたのが、1984年発売の「ごえんがあるよ」でした。
五円硬貨の形を模し、中央に本物と同じ穴を開け、「ご縁(五円)があるよ」という縁起の良い語呂合わせを取り入れたこのアイデアは瞬く間に大ヒットを記録。単なるお菓子を超えて、人と人とのコミュニケーションを生むコミュニケーションツールとしても定着していきました。