元気よく動いている活ガニをそのまま熱湯に入れると、激しいショックで足を自ら切り落としてしまいます。この事故を防ぐために欠かせないのが「締め(仮死状態にする)」の作業です。
最も安全で簡単な方法は、たっぷりの氷水に10〜15分ほど浸けることです。カニが完全に動かなくなったら、タワシで殻や足の関節についた汚れを流水で手早く洗い落とします。さらに、足を折りたたんで甲羅側に寄せ、タコ糸や輪ゴムでしっかり固定しておくと、鍋の中で足が折れるリスクを最小限に抑えられます。
そして、鍋へ投入する際は「甲羅を下、お腹を上」に向けるのが鉄則です。甲羅を上にしてしまうと、隙間から貴重なカニ味噌が熱湯の中にすべて流れ出てしまいます。甲羅を器に見立てて下側に配置することで、濃厚な味噌を余すことなく甲羅の内部で凝固させることができます。