施術後に明らかな失敗や異物感が生じた場合、放置して自然吸収を待つのは得策ではありません。ヒアルロン酸は時間とともに体内に吸収される性質を持ちますが、目元は血流が複雑で分解酵素の働きが緩やかなため、粗悪な製剤や過剰注入されたゲルは2〜3年以上にわたって組織内に残存することが珍しくないからです。
特に注意を要するのが、局所的な「しこり(硬結)」です。注入時の圧力が不均一だったり、皮膚の浅すぎる層に塊として留まったりすると、皮膜が形成されて硬いしこりとして触れるようになります。この「涙袋ヒアルロン酸 しこり 治し方」として唯一かつ確実な医療的手段が、ヒアルロン酸分解酵素である「ヒアルロニダーゼ 溶解注射」の投与です。
ヒアルロニダーゼを患部に的確に注射すると、注入されたヒアルロン酸は24〜48時間以内にほぼ完全に分解され、体内の水分とともに代謝されます。ただし、溶解注射には微小ながらアレルギー反応(アナフィラキシーを含む)のリスクが伴うため、事前の皮内テストを実施するクリニックを選ぶことが鉄則です。また、過去に複数回注入して組織と癒着している場合は、一度の溶解で完全に元の状態に戻らないケースもあるため、経験豊富な医師による段階的なアプローチが欠かせません。