ここで改めて、ボストーク1号が地球周回軌道に乗った歴史的瞬間における経緯解説を行っておきたい。1961年4月12日、バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた小型宇宙船の中で、当時27歳だったガガーリンは前人未到の108分間の旅に出た。
ロシア語の原音録音を辿ると、彼が実際に口にしたのは「Небо暗い... 地球は青い...」という趣旨の観察描写だった。これが日本語に翻訳される際、文脈のドラマチックさを強調するために「青かった」という過去形に近いニュアンスで定着したとされる。当時の米ソ冷戦下という緊張感あふれる情勢の中で、この一言はソビエトの技術的優位性を世界に見せつける強力なシンボルへと昇華していった。